ケトジェニックな食生活を応援します。

どこの高齢者施設を選ぶか

こんにちは。KETO-BAKE®︎です。

今回は、わたしが母の高齢者施設を選ぶとき、どのようにしたのか、
どんなところをポイントにしたか、その時気づいた点、などについて書いていきます。

目次

施設巡り

わたしは車もなく、電車やバスなどを使い一人で周ったのですが、ほとんどがアポ無しで行きました。
失礼なのかもしれませんが、その時々で、隙間時間を見つけて資料だけもらって帰るつもりで建物を外から眺めようと、そんな気持ちで行ってました。

ほとんどの施設が、資料はすぐにいただけて、快く施設内の見学もさせていただくことができました。
突然の訪問にもかかわらず、嫌な顔ひとつせず本当にありがたかったです。
わたしとしては突然行くことに少し意味があり、
本当はダメなのでしょうが、アポ無しで行くことで、その施設の普段の様子がみれるのではないかと考えていたところもあります。

予約をして行くと、大体が営業担当の人が接客に応じてくださり、その施設の人は施設長さんだけしかお会いできないことが多いのですが、
突然伺うと、訪問客への挨拶などの接客や介護の様子、また掃除や設備などが普段のままなので、取り繕った感じがなくこちらとしてはとても参考になりました。
(本当はいけないことだと思いますよ)

そうやって片っ端から近くの高齢者施設を回りました。
何もわからず知識もない状態で探していたので、訪れた施設の方の説明で介護施設のことを教わるような感じでした。

どんなところがあるのか、どういうタイプがあるのか、
種類も様々、
介護付き有料老人ホーム、サービス付き高齢者向け住宅、グループホーム、特別養護老人ホーム・・・などなど

それぞれ入れる条件や値段も違い、
それだけでもどれがいいのかわからなくなるのですが・・・

なかなか決まらず・・・

1ヶ月くらい時間をかけて周ったかもしれません
どこが母に会うのかは、母を連れて行くのが一番いいのでしょうが、
とにかく嫌がるのです、施設に見学に行こうと言っても。
どこかへ入れられて自由がなくなる、わたしはまだそんなところに入りません!そんなふうに見えました。
母の感覚としては、強制収容所に送り込まれる・・・そんな感じでしょうか。

いくつかは、母を連れて行くことに成功したのですが、やっぱり拒否反応を示しました。

それで、どうしたら連れて行くことなく決めることができるだろうと考えて、
あることを思いつきました。
母が毎日どんな感じだったら楽しく過ごせるのか、その目線で探そう、と。

家族としては、値段が安くてサービスが良いところ、なんて簡単に思いがちですが、
肝心の母本人がこの先ずっとそこで暮らすかもしれない、終のすみかになるかもしれないところを、こちらの都合だけで決めていい訳ないよな、と思いました。

それで、母のことを思い浮かべ、
そうだ、デイサービスが大好きだから、デイサービスに通える施設にしようと閃きました。
それなら外に出る機会も定期的にできて、気分も変わるし楽しいのではないか、と考えました。
そんなことができるのかどうか、
その時はわからず、ただ今の母が楽しく過ごす生活を続けられる方法があれば!その思いだけで、そこからその条件をのんでくれるかどうかの視点で選ぶことにしていきました。

条件が決まってくる

デイサービスに通えるとなると限られてきます。
その当時の母の介護度は要介護1でした。(入居直前に要介護3に)
それで、サービス付き高齢者向け住宅、いわゆる「サ高住」と呼ばれているタイプの施設に絞りました。比較的自由度の高いタイプです。
しかし全てのサ高住がデイサービスに通わせてくれるわけではありません。
施設ごとに、それができるかできないか確認しなくてはいけません。

散々見て周りましたがなかなか見つからず、妹とも意見があわず、見かねたケアマネージャーさんが紹介してくれた、高齢者施設を紹介してくれる不動産屋さんのようなところを介していくつか条件をのんでくれそうなところをピックアップしてもらいました。

同じ会社の施設でも、施設長さんが違うと雰囲気や特徴が違ったり、条件も若干違ったり、せっかくここがいい!と思っても、空室待ちが何組もあったり・・・本当にご縁のものだなぁと実感しました。

結局、その地域でいくつかデイサービスも運営している介護事業者のサ高住で運よく空きがあり、そこに決めました。
その会社が運営している施設内で、介護点数を消化する分には柔軟に対応してもらえたという感じでしょうか、その施設からデイサービスに通わせてもらえることになりました。

引っ越しという大きな壁

次に引っ越し。本人が抵抗なく引っ越せるかどうか。
これも大きな壁でした。

紹介所の人に勧められたこともあり、まずはお試しが必要と考え、
いつも通っているデイサービスの施設にショートステイを予約し、
そこでまず一泊させてみようということになりました。

ショートステイは、介護保険を利用してお泊まりができるサービス
家族が旅行に行く時など、こういったサービスを利用されるそうです。

母は抵抗するかもしれないと思い、ショートステイのことを話さずにいつものデイサービスに行くように送り出しました。

そうやって一泊させたのですが・・・なんと、夜中に脱走!!!
夜、施設内をウロウロしているなぁというところまでは、確認されていましたが、夜中にいなくなっていることがわかり、妹のところに電話が入りました。
どうやら、鍵のかかっていなかった厨房の出入り口からでた様子。
その日は大雨で、傘を持ち出した形跡があったとのことで、
施設のスタッフの方たち総出で探してくださり、もちろん警察にも届け、一晩中探しましたが見つからず、結局夜が明けても見つかりませんでした。
昼間になってようやく、親切な女性が様子が変だと保護してくださり交番に連れて行ってくれて見つかりました。
真っ暗の雨の中、足元が悪かったのでしょう、顔に縫うほどの傷が・・・

そのことがあって、わたしたち家族は、本当に施設に無事に引っ越せるのだろうかと、
また脱走するんじゃないかと、心配になりました。

そこで対策を練りました。
ここは知らない場所じゃないんだよ、初めての場所ではないんだよ、と落ち着いてもらうために、
仏壇LOVEの母だったので、仏壇を部屋に運び、見慣れた絵やカレンダーなどを
飾って、知っているもの、馴染みのあるもので部屋を埋めました

そしていよいよ引っ越し当日・・・

どうやって母を施設に連れてくるか・・・
悩んで相談し、通っているデイサービスにご協力いただき、
1日型のデイサービスでしたので、朝いつものように迎えにきてもらい、
夕方、帰りは自宅ではなく、新しく入居する施設に送ってもらうことにしました。
本当に助かりました。
母はなんの抵抗感もなく、いつものように帰りの車に乗り、着いた先には知らない建物のロビーで私が待っていて出迎える・・・という感じです。

母はわたしの顔を見て安心し、入居する施設の職員さん達にも歓迎され、気分良くそのまま部屋に上がりました。
部屋に入ると、最初は戸惑っていましたが、
あ、仏壇がある、あ、知ってる、知ってる・・・と一つ一つを指差しながら、
自分を落ち着かせようとしているように見えました。

・・・ひとまずは安心しました。が、問題は夜中です。脱走しないかどうか。

夜の職員さんに交代が終わった後くらいのタイミングまで、わたしは母の部屋に一緒にいることにしました。
あとは寝るだけ、の状態になるように。

疲れていたんでしょうか、その日は脱走することなく、ぐっすり眠ったようでした。
・・・大きな壁をクリアしました。

そうやって、入居することになった最初の施設には、約3年半ほど住んでいました。
その間、入居してから新型コロナウイルスが流行するまでの数ヶ月は、週3回もその同じ系列のデイサービスに通うことができ、母も車に乗ってお出かけできて気分が良さそうでした。

退居半年前くらいから認知機能の低下が著しく進み、施設側からはなんとなく・・・促され、別の施設に移ることになりました。

今現在は、2つ目のグループホームで生活しています。
そのことは、また別の記事に書きたいと思います。

何を基準にするのか

施設選びは、家族が通いやすい近いところや経済的な理由など、選ぶ基準もそれぞれのご家庭の事情で異なってくると思います。わたしの選んだ基準は、どの施設なら本人が楽しく過ごせるかという目線で、あくまでも選ぶ基準の一つとして参考にしていただけると幸いです。
たくさんある施設の中から選ぶことは本当に悩みます。どこにすればいいのかわからないのが本音だと感じてらっしゃる方が多いのではないかと思います。
いずれにせよ、入居する本人様にとってもご家族様にとってもベストな選択ができることが一番望ましのではないかと考えます。

別の記事に、私が施設を見学したときのポイントを書きたいと思います。

目次