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母の症状のうつり変わり

こんにちは。KETO-BAKE®︎です。

アルツハイマー型認知症の母の、認知症の初期の頃からのうつり変わりを書きます。

目次

はじめての一人暮らし

人それぞれ症状も進行も違うとは思いますが、
わたしの母の場合は、
母が一人暮らしになったあたりから様子がおかしいと思い始めました。

一緒に暮らしていた妹が結婚し、近所に住んでくれましたが、一人暮らしになった母。
高齢者になって初めて一人暮らしになったのです。
ひとりになってみたいようなことを言っていた割に、少し経つと相当寂しかったのでしょうか、帰ってきて一緒に住んで欲しそうにしていました。

それでも一人で全く問題なく暮らせていました。
趣味も楽しんでいる様子でしたし、体を動かすことや映画を見ること、近所に行きつけのお店ができて、そこでの様子などを楽しく話していました。

だから心配していなかったのです。
一人暮らしを満喫しているのだと思っていました。

昔の記憶

母が一人暮らしになってどれくらい経った頃でしょうか、おそらく一年くらいかと思います・・・
冬に帰省した時のこと、
もう10年以上前から、冬は寝具に電気毛布を敷いて寝るスタイルだったのですが、
「えー、なに言ってんの。ずーっと毎年こたつ(電気あんかのこと)やんか。あんた大丈夫??」
と、わたしが小さい頃にしていたスタイルを言い出したので、
「・・・これはちょっと様子がおかしいぞ」と思ったのが最初でした。

頭の中の言葉を吐き出すように

そこから、
毎回帰省するたびに、
わたしに会うなり機関銃のようにしゃべりまくる、まるで誰かとしゃべりたかったのにしゃべり相手がいなくて困っていた、そんな感じで。
ひと通り聞いてあげると、しゃべりが止まり落ち着きます。
その状態でスーパーに買い物に行くと、頭がまわりだすのか、ひとつひとつの売り場を丁寧にみて周り、何を買わなくてはいけないのかちゃんと判断ができる、そんな状態で、
まだまだ思考や記憶力は生活するには問題ないような感じでした。

もしかするとこの時点で何か手を打っておかなくてはいけなかったのかもしれませんが、どうすればよかったのか、その時のわたしの頭の中にはなにもありませんでした。

それから更に一年ほど経った頃は、
同じ話を繰り返す、
でも料理や生活、スポーツや絵を描くことも電車に乗ることも問題なくできる状態でした。

体に触れること

徐々に、
会話だけではなく、歩く速度がとても遅くなったり、
旅行に行っても、昨日どこへ行ったのか覚えていないようになりました。

だんだん
妄想や思い込みのようなものもするようになりました。
通っていたデイサービスの男性スタッフさんのことを、
「あの子と、私、親戚なのよ」と言い出したのです。
これにはさすがに驚きましたが、気に入っているスタッフの人なのかなと、そんなふうに捉えてしまってました。

そして施設に入る直前には味覚に変化がみられ、大好きだったコーヒーも、甘くしたら美味しいと言っていましたが、苦いままでは飲めなくなり顔をしかめるようになって飲まなくなりました。カレーなども顔をしかめる時がありました。

食べ方も汚くなり、残すのはもちろん、食べ物で遊ぶようになりました。

もうその頃には料理はもちろんできないですが、かろうじて自分でトイレに行くことはできていました。
ただ、紙を使って拭くという動作は忘れていたようです。

毎日しんどそうで、おそらく薬のせいもあるとは思います。
とても辛そうでしたが、どうしてあげることもできず、毎日食事を一緒にとったり、テレビを見たり、していました。
その中でも、オイルトリートメントを体にしてあげるととても喜んでいました。
体に触れてあげることは、触感を刺激することで脳にも良い影響があると聞いたことがあります。
やってあげると、とてもスッキリした様子で、認知機能が回復したのではないかと思うほど会話もスムーズになった時もありました。
手を握るとか、背中をさすってあげるだけでも、体に触れてあげる、触ってあげるって大事なんだなと思いました。

他にも徐々にできないことが増えていきましたが、驚いたのが、
仏壇の父に向かって、「しんちゃん、しんちゃん」と話しかけていたのが印象的です。
というのも、母は父のことが嫌いなのだとずっと思っていたからです。
ずーっと父への不満や愚痴を聞かされてきたわたしは、
”母はそこまで父のことが嫌いなんだ”と思っていたので、
「しんちゃん、しんちゃん」はビックリです。
それに父のことは「おとうさん」と呼んでいましたから。
今になって思うのは、母は本当は父のことを頼りにしていたのだと、愛情があったのだと感じています。素直じゃなかっただけなのかなと思っています。

母は徐々に子どもがえりのような、動作や行動が増えていきました。

スポーツなどで体を使うことをずっとしてきていた人だったので、歳の割に筋肉量も多かったですし、内臓機能もどこも悪くなかった。かかりつけのお医者様もいなかったほどです。
本当に脳だけなのです。
・・・悔しいのひと言です

昔から言っていた口癖のひとつに、
「あんたらに迷惑かけへんように、からだを鍛えとかなあかんな」
介護で迷惑かけてはいけないと、一生懸命鍛えていたんだなと思います。
・・・今になって脳トレも必要だったんだなと思いますが、当時は体さえなんとか丈夫なら子供達に迷惑がかからない、そんな世間の認識もあったようにも感じます。今ほどアルツハイマー型認知症の認知度もなかった気がします。
しかし後悔しても仕方ありません。

わたしのように後悔しないためにも、ご家族で親御さんの様子を細かくチェックしてみてください。そして必要に応じて、体や脳の機能を鍛えることをお勧めしてみて欲しいのです。例えば一緒に料理をするとか、できる範囲で家事をお願いするといったことも、多少脳への刺激になりますし、仕事を任されたという嬉しさのようなものも母にはありました。
指先を使ったことや、人との会話、特に外での他人様との会話は多少でも気を遣いますし、女性の場合おしゃれが好きな人だと楽しい気分にもなりますので、お友達との会話をするとしっかりする、と言っている人もいらっしゃいました。
そしてそれと合わせて、食生活の見直しをしてほしいと思います。難しければ油をココナッツオイルに変えるだけでもいいので、やってみて欲しいと思います。

認知機能が低下した高齢者に、ココナッツオイルを摂ってもらうと認知機能の改善がみられた、という話を聞いたことがあります。ブドウ糖をエネルギーとして使えなくなってきている脳が、脂(ケトン体)をエネルギーとすることでそのようなことが起こるそうです。

他にも体を動かすことや、計算ドリル、ゲームやクロスワードパズル、間違い探し、瞑想や何かを集中してやることなど、色々できることはあると思います。
まずは気分が良くなること、楽しいと思えることに取り組んでもらえたらいいのかなと思います。

簡単な対策から。一緒になって色々試してみたり、やっていくことがご本人様も楽しく取り組めるのではないかなと思います。
ぜひ、様子を見ながらやってみていただきたいです。

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